分析ロジック

IVSはどのように組織を分析するのか

Ictus Values® Scanner とは

IVSは、企業の公開情報(公式サイト・口コミサイト・ニュース)から、組織に暗黙的に存在する「こうすべき」という信念のパターンを可視化するツールです。

エンゲージメントサーベイが「何が起きているか」を測るのに対し、 IVSは「なぜそうなっているか」の構造的原因を照らします。

分析の3ステップ

Step 1: データ収集
公開情報の自動収集
企業公式サイト(理念・方針・採用情報)
口コミサイト(従業員の声)
ニュース・報道(外部からの評価)
Step 2: AI分析
多層的な信念パターン抽出
表明された方針の抽出
暗黙の信念パターンの検出
方針と実態の乖離(Gap)分析
Step 3: 問いの生成
対話を促す問いかけ
組織の盲点を照らす問い
経営者が立ち止まる問い
答えを押しつけず、対話の入口を提供

信念フィルター理論

組織には、表明された方針(表)と、実際の行動を支配している暗黙のルール(裏)があります。 この暗黙のルールを「信念フィルター」と呼びます。 信念フィルターは本来、組織を守るために生まれた適応的な仕組みですが、 環境が変わった後も自動的に稼働し続けることで、変化を阻む壁になることがあります。

組織を守るルール

組織の安全や品質を守る適応的な信念。これがなければ組織は機能しません。

例: 「安全は何よりも優先される」

例: 「品質に一切の妥協はしない」

変化を阻むルール

かつては組織を守っていたが、環境変化により機能不全を起こしている信念。「悪」ではなく「鎧」です。

例: 「前例がないからダメだ」

例: 「使命感があれば待遇は我慢すべき」

文脈次第

状況や程度によって、組織を守ることも阻むこともある両面性を持つ信念。

例: 「長期勤続が望ましい」

例: 「先輩の意見を尊重すべき」

信念フィルターの7つの歪みパターン

不健全な信念は、価値観の表現が歪んだ結果として現れます。 Harris (2025) の精神力動理論統合に基づき、IVSは以下の7パターンを検出します。

1

抑圧 (suppression)

価値観を意識から排除する

「〜は考えたことがない」型

2

服従 (surrender)

信念に従い価値観の追求を諦める

「〜したいけど現実的に」型

3

過剰補償 (overcompensation)

欠乏動機から同じ方向に暴走する

「〜しなければ価値がない」型

4

回避 (avoidance)

価値観が関連する領域自体を避ける

「〜はちょっと…」型

5

投影 (projection)

自分の価値観を他者に帰属し批判する

「あの人は〜」の頻出

6

転覆 (inversion)

価値観と正反対の態度を採用する

「〜なんて」型の否定

7

分裂 (splitting)

善悪を二分し統合できない

「前のやり方は最悪」型

動機の質(Motivation Quality)

同じ価値観でも、存在動機(Being)から駆動されているか、欠乏動機(Deficiency)から駆動されているかで、組織への影響が大きく異なります。 IVSは各信念の動機の質を0.0〜1.0のスケールで推定します。

存在動機(Being) M = 0.7〜1.0

「〜したい」— 内発的。溢れるものから行動が生まれる

例: 「大切な人を守りたい」から生まれる安全意識

欠乏動機(Deficiency) M = 0.0〜0.3

「〜しなければならない」— 恐怖・不安・欠乏感から行動が生まれる

例: 「事故を起こしたら会社が潰れる」から生まれる安全意識

21の価値観フレームワーク

IVSは、Schwartz(価値観の構造理論)・Barrett(意識の7段階)・Maslow(欲求階層)の3理論を統合した 独自の21価値観フレームワークで組織を分析します。 5つの領域に分かれた21の価値観が、組織のどの方向に力が偏っているかを構造的に可視化します。

開放
探究— 知的好奇心と深い思索自律— 自分の意志で道を切り拓く発見— 新しい知見との出会い冒険— 未知への挑戦と刺激
充実
堪能— 味わい深く生きる謳歌— 人生を楽しみ尽くす
向上
錬磨— 技を磨き高みを目指す勝利— 世界に結果で証明する影響— 影響力で世界を動かす繁栄— 力の源を手中に収める
保守
安心— 自分と大切な人を守る安寧— 安心して暮らせる社会を守る遺産— 歴史が証明したものを私は信じる清廉— 自分に恥じない生き方をする調和— 相手の気持ちを大切にしたい崇敬— 自分の小ささを知り世界の大きさを知る
超越
慈愛— 大切な人のために尽くしたい誠実— 一貫した存在であり続ける尊厳— 誰もが誇れる世界を諦めない共生— 愛すべき生き物たちと生きていく地球— この星と共に生きていく

2段階分析モデル

Step 1
公開情報分析(本レポート)

企業名を入力するだけで、公開情報から組織の信念構造を推定します。

  • 企業HP・理念・行動指針
  • 口コミサイトの従業員の声
  • ニュース・報道

※ 公開情報のみのため、推定精度には限界があります

Step 2
フルIVS分析

Step 1に加え、内部データで深層構造を可視化します。

  • Ictus Values® Finder: 個人の価値観診断
  • 社内コミュニケーションデータ(Slack・メール等)
  • 1on1インタビューデータ

Latent Values(本心)× Behavioral Patterns(行動)のギャップ = 信念フィルターの完全可視化

学術的裏付け

IVSの分析手法は、以下の学術研究に基づいて設計されています。

1

Gillespie & Reader (2024)

Target pressure and corporate scandals

European Journal of Work and Organizational Psychology

NLPによる不健全な信念パターン検出手法 → IVSの信念抽出エンジンの基盤

2

Septiandri et al. (2025)

Uncovering organisational pride and psychological safety from Glassdoor reviews

EPJ Data Science

テキストから組織レベルの心理的構成概念を定量化する手法 → IVSの口コミ分析手法

3

Brickman, Gupta & Oltmanns (2025)

LLMs for Psychological Assessment

Advances in Methods and Practices in Psychological Science

LLMによる心理測定の方法論ガイド → IVSの3層アーキテクチャ設計

4

Harris (2025)

Active inference and psychodynamics

Frontiers in Psychiatry

信念フィルターの計算論的定義(AISI理論) → 健全/不健全の判別基準

5

Kressmann & Mueller-Seeger (2025)

Organizational culture change: micro-macro perspective

Management Review Quarterly

組織文化変革のCIMOフレームワーク → IVSの効果測定設計

6

Schwartz (2012)

An Overview of the Schwartz Theory of Basic Values

Online Readings in Psychology and Culture

人間の価値観の構造理論 → 21価値観フレームワークの基盤

分析を始める

企業名を入力するだけ。約1分で分析レポートが生成されます。